データの解像度は、スキャン電子化・PDF化において非常に重要な要素です。解像度は画像や文書の品質に影響を与え、表示品質や印刷品質にも大きな違いをもたらします。
解像度は通常、dpi(ドット・パー・インチ)という単位で表されます。数値は、1インチあたりのドット(ピクセル)の数を示しています。
スキャンデータ解像度の用途別解説
スキャンデータの解像度について、用途別に適した解像度及び解説をいたします。
Webやデジタルメディアでの利用
通常、72dpiから96dpiの解像度が使用されています。
画像や文書をホームページに掲載する場合や、メールでの利用や共有に適しています。
ファイルサイズが小さく、ホームページでの読み込み・表示が高速です。
画面での表示のみ、簡易的な印刷のみでの利用であれば、十分な解像度となります。
モニターやプロジェクターでの表示や印刷
150dpiから200dpiの解像度が一般的です。
画像や文書を比較的高速に表示させる場合や、プレゼンテーションで使用する場合に適しています。
元書類と同サイズに印刷する場合も、この解像度が適しています。
印刷
書類同サイズの印刷は200dpi程度が必要です。
大き目サイズ(チラシ、パンフレット、本、ポスターなど、高品質な印刷物を作成する際)での印刷の場合は、300dpi以上の高解像度が必要です。
解像度が低い場合、印刷物がぼやけたり、不鮮明になる可能性があります。
解像度が高いほど画像や文書の詳細がより鮮明に表示されますが、ファイルサイズも大きくなります。
一般的な原則として、データのデジタル化やPDF化の際に、用途に合わせて適切な解像度を選択しましょう。
アーカイブ向け
アーカイブとは、長期保存や将来の利用を考えたデータ保管のための重要な用途です。
従いまして、ある程度の高解像度が望ましく、一般的に400dpiが推奨されています。
アーカイブデータは、数年から数十年、さらにはそれ以上の期間保存されることがあります。したがって、将来の利用やアクセスに備えてデータやフォーマットを適切なものにする必要があります。
スキャンデータ各解像度について
スキャン便で選択可能な解像度、200dpi、300dpi、400dpiについて解説いたします。
解像度は、スキャンデータの品質やファイルサイズに大きな影響を与えますので、ご利用用途などを考慮し、お選びください。
200dpi
200dpiは、データの品質とファイルサイズのバランスが取れた解像度です。
適用用途:
200dpiは、一般的なオフィス文書や日常的なドキュメントのスキャンやデジタル化に適しています。例えば、通常の文書やフォーム、簡単な図面などが該当します。
読み取りや印刷に問題がない解像度となります。
品質:
200dpiでスキャンしたデータは、十分な品質があります。テキストは読みやすく、図面や図表も基本的な情報を保持します。
ファイルサイズは、高解像度に比べて比較的小さくなります。これは、データを保存・送信する際に便利です。
印刷につきましては、元書類と同サイズの印刷であれば200dipで問題はありません。元書類サイズより大きなサイズで印刷する場合がある際は、300dpi以上をおすすめいたします。
300dpi
300dpiは、高品質なスキャンデータ・PDFの一般的な解像度です。大き目サイズの印刷をする場合にも向いています。
適用用途:
300dpiは、高品質なスキャンが必要な文書や写真、アートワーク、詳細な図面などに適しています。
品質:
300dpiでスキャンしたデータは、非常に鮮明で詳細な情報を保持します。写真や図面の細部もよく表示されます。
ファイルサイズは、解像度が高いため200dpiに比べて大きくなりますが、最近の高速なPCや端末であれば問題なく高速表示・閲覧が可能なレベルです。
300dpiは、拡大表示や高品質な印刷物にも向いた解像度になります。
400dpi
400dpiは、高品質で細部まで鮮明にスキャンしたい場合やアーカイブ向け用途に向いた解像度です。
適用用途:
400dpiは、非常に高品質なデータが必要な専門的な用途に向いています。また、400dpiはデータのアーカイブ保存の一般的な解像度とされています。
品質:
400dpiは、比較的高い品質の解像度で、細部まで非常に詳細に表示されます。カラー写真やアートワークの再現に適しています。
解像度が高くファイルサイズは大きくなるため、利用するPCや端末によっては表示に時間がかかる場合もあり注意が必要です。また、保存や共有に際してもストレージ容量が多く必要となります。
解像度の選択は、スキャン電子化データのご利用用途や品質要件に合わせてお選びください!
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